恋人とのデートスポットやプランを考えるにあたって、絶景が楽しめるエリアは欠かせないポイントでしょう。なかでも夜景鑑賞はデートプランの定番でありながら、需要が多いものの1つです。
日本には美しい夜景を望めるスポットが全国各地にあり、有名なものは三大夜景としてまとめられています。この三大夜景にもいくつか種類があり、「日本三大夜景」や「新日本三大夜景」、「日本新三大夜景」の3つが特に広く知られています。
今回の記事では、これら3つの三大夜景について詳しく紹介していきます。隠れ家的な夜景スポットも魅力的ですが、まずは定番の夜景スポットを押さえておくのはいかがでしょうか。
ぜひ、夜景鑑賞を絡めたデートプランを組み立てる際の参考にしてください。
日本の夜景スポットにおいて、最も広く知られているのが「日本三大夜景」でしょう。次の3つが登録されています。
3つの共通点は夜景スポットが山であることです。市街の夜景を高い場所から俯瞰的に見下ろすので、スケールの大きな夜景が楽しめます。
実は「日本三大夜景」はいつ、誰が決めたのかはっきりとわかっていません。日本では昔から三種の神器や三名園のように、物事を3つで括る習わしがあります。「日本三大夜景」もこれにならって決められたのでしょう。
はっきりとしない部分があるからこそ想像力が描き立てられ、より一層夜景に想いを馳せられます。
これらのスポットにはロープウェイが整備されています。デートスポットとして女性と訪れる場合でも、心配することなく足を運べるでしょう。
「日本三大夜景」の中でも最も知名度が高いのが函館山。夜景の代名詞としてテレビなどのメディアで紹介されることも少なくありません。
334mを誇る函館山は市内のどこからでも見えることもあり、函館のシンボルとしても愛されています。
函館山からの夜景は芸術的な函館市街を一望できることが最大の魅力です。函館市には市街を挟むような形で湾曲した海岸線が広がっています。この芸術的な造形を美しいライトアップと共に楽しめます。
北海道や函館は旅行先としても人気なうえ、函館山からの夜景も定番のデートスポットの1つです。函館に訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてください。
神戸市の中央部には約30㎞におよぶ六甲山地がそびえています。その中央に位置する標高702mの山が摩耶山です。
摩耶山には「掬星台」という展望台があり、ここから神戸市の街並みや夜景を一望できます。「手を伸ばせば星を掬(すく)えそうなほど美しい場所」というのが「掬星台」の由来だそうです。
「掬星台」には天の川を模した遊歩道があります。舗装に使われている蛍光剤が青色のライトで照らされて、幻想的な雰囲気に包まれます。LEDなどによるライトアップとは違った優しい風合いが感じられます。
恋人と訪れたいナイトスポットの1つです。
東京タワーと同じ333mの稲佐山は山頂に電波塔が建てられています。ライトアップもされるため、長崎市内から見上げても美しいのが稲佐山です。
山頂にはガラス張りで円柱型の展望台があり、そこから長崎市街を一望できます。大きな港を有するのが特徴で、港を中心に街明かりが広がっています。いわゆる「展望台からの夜景」らしい雰囲気を存分に味わえます。
港や周囲の山々には光が少ないことから、最も光のコントラストを楽しめる夜景と言えるでしょう。
夜景愛好家が立ち上げた非営利団体である「新日本三大夜景・夜景100選事務局」が2003年に発表した三大夜景が「新日本三大夜景」です。夜景の美しさをもっと多くの人に知ってもらいながら、「新日本三大夜景」を広めていくことを目標としているそうです。
新日本三大夜景・夜景100選事務局が定める「新日本三大夜景」の基準はこちらです。
・訪れた人が感動するような夜景であること
参考:https://yakei.jp/official/big3.html
・一定規模以上の観光地あるいは都市の近くにあること
・道程がある程度整備されていること
・展望施設として一般に開放されていること ( 宿泊施設・飲食店除く )
これらに加え、選定基準には一般人でも気軽に訪れられる場所であることも重要なようです。
笛吹川フルーツ公園は「華とフルーツとワインの公園」をテーマに作られた都市公園です。加工品作りやアスレチック、果樹園の鑑賞などテーマパークとしても楽しめます。夜景だけでなく、昼間にデートで訪れても満足できるでしょう。
園内には展望レストランがあり、夜景を楽しみながら山梨の食材を贅沢に使った料理が堪能できます。美しい夜景を見ながらのディナーをデートプランに組み込んでみてはいかがでしょうか。
盆地らしく、山々に囲まれた美しい夜景が楽しめます。
日本でも有数の観光地である奈良ですが、若草山の周辺には奈良公園や東大寺などの観光名所が多く存在しています。宿泊施設も充分にありますので、デートプランに組み込みやすい夜景スポットと言えるでしょう。
奈良県の観光課が力を入れている観光分野でもあり、京都市街まで幅広く見渡せる夜景スポットです。古都奈良や京都の街並みを見下ろす夜景は、一般的な市街地の夜景とは一線を画す風情が感じられます。
昼間に観光で歩いた街並みを夜景として楽しむのも一興ではないでしょうか。
標高が662mある皿倉山は北九州随一の夜景スポットです。ケーブルカーとスロープカーが整備されており、10分ほどの空中散歩が楽しめます。恋人とゆったり会話しながら展望台のある山頂まで登る時間は、他には代えがたい大切な時間になるでしょう。
北九州を含め福岡はグルメの宝庫としても有名です。皿倉山の展望台にはレストランもあるので、北九州の絶景と福岡の美味しいディナーを同時に堪能できます。福岡のグルメを楽しみたい方にもおすすめできるスポットです。
2015年に「夜景観光コンベンション・ビューロー」によって、国内外の夜景観光活性化を目指して認定されたのが「日本新三大夜景」です。夜景に伴う観光環境は急速に変化することから、3年に1度の更新があることが大きな特徴。なお、現在のものは2022年に選定されたもので3回目の改選です。
全国に6000名以上存在する「夜景観光士検定」の有資格者に対してポイント制のアンケートを実施し、ポイント獲得数における10位~1位までの都市を決定します。その上位3都市が「日本新三大夜景」として認定されます。
夜景そのものや鑑賞スポットというより、夜景を含む都市単位で認定されている点がこれまでの三大夜景との大きな違いです。
2022年の改選時に1位を獲得したのが北九州市です。工場の明かりや山々などの自然、門司港などのような地形が活かされた夜景の豊富さが評価に繋がったそうです。「新日本三大夜景」の皿倉山もその1つで、福岡はまさに夜景の宝庫と言えるでしょう。
夜景観賞をデートプランに組み込む場合、夜景を見るスポットは1つになりがちです。そこでおすすめしたいのは、何か所かの夜景を巡ってみること。北九州市でのデートなら、バリエーションに富んだ夜景がいくつも楽しめます。
同じ夜景でも、明かりの発生源やその場の雰囲気によって全く違う受け取り方ができます。デートプランの主軸を夜景観賞に置き、それらの違いを楽しむデートプランはいかがでしょうか。
広大な大地と人口200万人とされる大都市夜景が評価の一因です。俯瞰で見る札幌市の夜景は光の物量が凄まじく、「光の絨毯」や「煌めく宝石箱」とも称されます。実際に見てみると、その表現が決して過言ではないことがわかります。
藻岩山やJRタワー、旭山記念公園など札幌市内でさまざまな高さからの夜景を楽しめるのが特徴です。自分が見ている高さによって、同じ場所の夜景でも全く違って見えます。そのような夜景の違いを恋人と楽しんでみるのも良い思い出になるでしょう。
「日本三大夜景」の1つである稲佐山を含む長崎市も「日本新三大夜景」に認定されています。長崎港を山々が取り囲む地形をしているので、多方向からの俯瞰的な長崎市街の夜景を楽しめます。
長崎市はグラバー園をはじめ、京都や奈良とは違ったテイストで歴史的な文化を感じられる都市の1つです。上海やモナコなどと並んで世界的にも評価の高い夜景都市として、2021年には「世界新三大夜景」にも認定されました。
今後はインバウンドをはじめ、国内外からも大きな注目を浴び続けるであろう夜景スポットです。
「日本三大夜景」の摩耶山を筆頭に、神戸には夜景を楽しめるスポットがいくつも存在します。この章では各種三大夜景に含まれてはいませんが、神戸で美しい夜景が楽しめるスポットを番外編として紹介します。
穴場的なスポットでもあり、三大夜景に比べると人の数は多くありません。そのためカップルで訪れた際には、より2人だけの空間で夜景が楽しめます。雰囲気作りを重視したい方にとっては最適なスポットです。
六甲ガーデンテラスからは明石海峡や大阪平野、関西国際空港までの広大な眺望が楽しめます。エリア内にはいくつかの眺望スポットがあり、1つの場所でさまざまな風景を堪能できます。スポットエリアの雰囲気も各所で違うので、場所ごとに新鮮な気持ちで夜景を眺められます。
六甲ガーデンテラス内にはカフェやフードテラス、英国式庭園も備わっています。昼間のデートで訪れても充分に楽しめるスポットです。昼間からの眺望と夜景を見比べてみるのも面白い夜景の楽しみ方の1つです。
神戸ハーバーランドはショッピングやグルメ、映画にアミューズメントなどあらゆる楽しみ方ができる総合施設です。日が落ちて夜景が見えるようになる時間まで、ここだけで充分に楽しめます。むしろ、1日では楽しみ尽くせないかもしれません。
その名の通り、港からの夜景が楽しめます。観光船や観覧車など、水と光のコントラストが美しい夜景です。水面に反射する光がキラキラと瞬き、幻想的な雰囲気を演出してくれます。
遊びやすい施設で、屋内でのデートと夜景を楽しむには最適な場所でしょう。港町である神戸らしい夜景スポットです。
南京町は神戸市中央区にあるエリア。いわゆる中華街であり、日本の中でも横浜と並んで有名な中華街の1つです。南京町一帯が中国風の雰囲気を漂わせており、中国旅行に来たかのような感覚になります。
夜には南京町全体がライトアップされるので、夜景のための光量も充分です。中国風のランタンや店内の明かりなど、オレンジをベースにカラフルな夜景が特徴です。南京町を見下ろす夜景も素敵ですが、食べ歩きをしながら南京町の中で夜景を楽しむのも一興でしょう。
メリケンパークは神戸ハーバーランドと隣接したエリアにある臨海公園です。メリケンパークの東側に位置する新港町ではグルメやアクアリウムも楽しめるので、昼間のデートにも最適です。
夜には港からの夜景が一望できるほか、噴水広場ではライトアップされた噴水ショーも楽しめます。音楽に合わせて踊るように動く光と水のイルミネーションショーです。
明石海峡大橋は神戸市と淡路島を繋ぐ、世界でも最大級の吊り橋です。その全長は3911mになり、全体がライトアップされた際のスケールは圧巻です。
明石海峡大橋には「パールブリッジ」という別名があり、真珠が並んだような球体のライトアップが特徴。ライトアップは全部で31パターンあるので、見飽きることはないでしょう。加えて1時間に1回、5分間だけの虹色に輝く瞬間は明石海峡大橋に来たら見逃せません。
日本には「日本三大夜景」を筆頭に、美しい夜景を楽しめるスポットがいくつもあります。なかでも美しいものは新たな三大夜景として認定されています。
夜景観賞はデートプランとして定番でありながら需要も高く、どのカップルも1度は体験しておきたいものでしょう。2人だけの空間や雰囲気を作りやすいですし、共通の話題や思い出が生まれるのも嬉しいポイントです。
大きな港や山々を有する神戸周辺はバリエーション豊かな夜景が魅力です。加えて昼間のデートでも楽しみやすい施設が多く、夜景観賞を絡めたデートプランを立てやすいエリアです。次のデートプランには夜景観賞を組み込んでみてはいかがでしょうか。