プロポーズと聞いて多くの人が思い浮かべるのは、パカッと婚約指輪の箱を開け「結婚してください」と告げる王道のシーンではないでしょうか。とはいえ、婚約や結婚においての価値観が多様化する今、さまざまな事情から婚約指輪なしのプロポーズを検討している方もいらっしゃいますよね。
そこで本記事では、婚約指輪なしのプロポーズが成立するケースやメリット・デメリットについて解説します。
そもそも、婚約指輪と結婚指輪にはどのような違いがあるか、ご存知でしょうか。それぞれの特徴について、解説します。
婚約指輪の特徴は、次の通りです。
結婚指輪は、エンゲージリングとも呼ばれます。一般的にプロポーズする側がされる側に「婚約の証」として贈るものです。婚約指輪を受け取ることで、「婚約が成立した」とみなされます。
婚約指輪を使用する主なシーンは、結婚前の婚約期間、また結婚後は特別な日や夫婦での外出の際など、特別な日です。
結婚指輪に比べ、ダイヤモンドなどをあしらった華やかなデザインが多いことから、特別な日を盛り上げる思い出の品として大切にしている人が多い傾向にあります。
続いて、結婚指輪の特徴をまとめました。
特徴は、次の通りです。
結婚指輪とは、通称マリッジリングと呼ばれます。婚約指輪とは異なり、夫婦の証として2人でつけるものです。
婚約指輪に比べて外す機会が少ないことや、カップル揃ってお揃いのものをつけるため、シーン問わず使いやすいシンプルなデザインを選ぶ方が多いようです。
婚約指輪とは異なり、永遠の愛を表す象徴として扱われます。また、結婚指輪は自分自身が結婚していることを体感できるアイテムのため、2人が納得のできる、とっておきのものを選びたいという方が多いようです。既製のデザインだけでなく、オーダーメイドで作る方も多くいます。
では、結婚指輪なしのプロポーズでは、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。想定されるケースをそれぞれ紹介します。
婚約指輪なしのプロポーズのメリットは3つ挙げられます。
1つ目のメリットとして、プロポーズ後、パートナーの好みに合った婚約指輪を一緒に選べることが挙げられます。
婚約指輪は、パートナーにとって宝物になるもの。デザインがダイヤモンドなどがたくさんあしらわれたゴージャスなデザインを好む方や、結婚指輪とセットで着けることを考え、シンプルなものを好む方など、婚約指輪の好みや考え方は人それぞれです。
婚約指輪ありのプロポーズであれば、プロポーズまでに1人で婚約指輪を買いに行かなければなりません。パートナーの好みに合わない指輪を購入してしまった結果、プロポーズで気まずい思いをしてしまう可能性もあります。
プロポーズの承諾後、パートナーと一緒に選びに行くことを想定している場合、このような心配をすることなく、パートナーの好みに合ったものを一緒に選ぶことができます。
2つ目のメリットは、実用的なプレゼントを渡すことで、相手に喜んでもらえることです。特に、仕事柄指輪ができない方にとっては大きなメリットでしょう。
代わりのプレゼントとしておすすめなのは、ネックレスや腕時計、ピアスやイヤリングなどの装飾品。指輪のように仕事だけでなくプライベートでもシーン問わず使えることや、特に時計は共に時を刻んでいけることからプレゼントに選ぶ人が多いようです。
3つ目のメリットとしては、相手がアクセサリーに興味がない場合、指輪以外のものを渡す方が喜んでもらえることです。
普段の会話で相手がアクセサリーに興味がないと言っている場合や、デートの際、ネックレスやピアス、指輪などをしていない場合、お相手は興味がない可能性もあります。
とはいえ婚約指輪なしでプロポーズを迎える方は、代わりにプロポーズの演出やプランにこだわる方が多いようです。
一方で、最大のデメリットとして挙げられるのは、パートナーが「婚約指輪はないのか」と、がっかりしてしまう可能性があることです。
恋人が「婚約指輪はいらない」と言っていたとしても、実は遠慮の気持ちから「欲しい」と言えなかった可能性があります。そのため、婚約指輪を用意せずに当日を迎えると痛い目を見てしまうこともあります。
仕事で指輪を着けることが難しい場合や、アクセサリーに興味がない場合を除き、お相手の婚約指輪に対する本心を探っておくことが必要となります。
また、婚約指輪なしのプロポーズは、プロポーズらしさに欠ける可能性もあります。
プロポーズと聞いて指輪の箱をパカッと開けるシーンを想像する人も少なくないでしょう。
プロポーズをしたとしても「え、これがプロポーズなの?」とパートナーを戸惑わせてしまう可能性も考えられます。
婚約指輪なしでのプロポーズのため、演出やプランにとことんこだわるから大丈夫だとお考えの方も、パートナーに「肝心の指輪は?」と思ってしまわれることがないように充分に作戦を練っておくことが必要です。
安易に「婚約指輪なしのプロポーズでも承諾してもらえるはず」と思い込んでしまうことがないよう気をつけてくださいね。
婚約指輪なしのプロポーズについてメリット・デメリットを紹介してきましたが、ここからは婚約指輪なしのプロポーズが成立する5つのケースについて解説します。
パートナーが「婚約指輪はいらない」と言っている場合、無理に用意する必要はないと言えます。しかし、何気ない会話のやり取りで、「過去に婚約指輪はいらないと言っていたから用意しなくていいや」と考えるのは危険です。
なぜならば、パートナーが金銭面などの理由から遠慮をして「いらない」と言っていたケースや、心境の変化によって「やっぱり欲しい」と思っているケースが考えられるからです。
「いらない」の裏に込められたパートナーなりの事情をしっかりヒアリングしておくと安心です。普段のデートや、何気ない日常の会話の中で「指輪を貰うことに憧れってある?」「アクセサリーって好き?」などと、探りを入れておくと良いでしょう。
指輪のサイズが分からない場合や、「パートナーの好みにぴったりな婚約指輪を贈りたい!」と考えている方は、プロポーズの際に婚約指輪を渡さなくてもいい場合もあります。
ただし、プロポーズの際に、「婚約指輪はあえてこの場で用意しなかった」ということをパートナーに伝えておかないと、相手は「本当は欲しかったのにな」ともやもやしてしまう可能性も考えられます。
誤解のないよう、パートナーに「婚約指輪は一緒に選びたい」「一緒に買いに行こう」と伝え、相手に「私のことを考えて後から買いに行くことを選んでくれたのか!」と安心させるような言葉を添えるよう意識してくださいね。
プロポーズの際に、婚約指輪ではなくプレゼントを渡すケースもあります。お相手が指輪を渡しても職業柄つけることが難しい場合や、「指輪ではなくより思い出に残るプレゼントを贈りたい」と思う方は、パートナーのライフスタイルや好みに合ったプレゼントを用意するのも良いでしょう。
しかし、プロポーズでは婚約指輪を贈ることが一般的だとされているため、相手を困惑させないようなプレゼントを選ぶセンスが重要です。
一般的に同じ時を刻めるような腕時計やピアス、イヤリングなどの装飾品を贈る方が多いとされていますが、その中でも種類が多く、どのようなブランドやデザインを選ぶべきか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
万が一不安な場合は、パートナーの友人や、職場の方、ご家族などに相談し、事前にリサーチしておくと良いでしょう。
最近では、結婚指輪と婚約指輪を兼用するカップルも増えています。
理由としては、複数の指輪をつける機会がないことや、予算を抑えられることなどが挙げられます。婚約指輪はダイヤモンドをあしらった華やかなデザインが多いことから、シンプルな結婚指輪を婚約指輪と兼用で使用するカップルが増えています。
婚約指輪と結婚指輪を兼用するメリットとして挙げられるのは、指輪を2つ購入する必要がなくなるため、費用を抑えられること。婚約指輪は結婚指輪に比べ、一般的に使用する頻度が少ない傾向にあります。そのため、日常的に使うことのできる結婚指輪に費用をかけたり、とっておきのものにしたいと考えたりするカップルも多いようです。
一方で、デメリットとして挙げられるのは、パートナーが「婚約指輪も結婚指輪もどちらも欲しい!」と考えている場合、指輪が一つしかないことにもやもやしてしまうことが考えられます。
パートナーの意向を考え、兼用でいいか決めましょう。
パートナーの仕事や、アクセサリーの好み等を把握し、兼用でいいかどうか総合的に判断しておくことが鍵になります。
婚約指輪に頼らず、プロポーズの演出やプランにこだわる選択をしたカップルも多くいます。例えば海外旅行の最中や、友人・知人を招きプロポーズを行う場合、指輪を渡さずとも、パートナーにとって、最高の1日を演出することが可能です。
「ありきたりなプロポーズではつまらない」「人とは違うとびっきりの1日を演出したい」という方にとって、物ではなく記憶に残る1日を作り上げるのも一つの手だと言えるでしょう。
しかし、いくら演出やプランにこだわる予定だからといって、プレゼントも何も持たずにプロポーズに挑んだという方は少数派のようです。
その際は、以下のようなプレゼントやプランで特別な日を演出する方が多いようです。
王道の花束は、バラを贈る方が多いとされています。本数によって意味が異なることから、特別な日を彩ってくれるでしょう。プロポーズに適したバラの本数と意味は下記の通りです。参考にしてみてくださいね。
また、「あなただけを見つめている」と言った意味を持つひまわりや「愛の告白」と言った意味をもつ赤いチューリップも人気です。本数が多い場合や季節によって入荷している花の種類はさまざまなので、事前に予約しておくと良いでしょう。
普段足を運ぶことが少ないホテルや高価なレストランで、特別感を演出することもおすすめ。
リッチな雰囲気に包まれながらゆっくりと食事をし、愛を告げることで、婚約指輪がなくとも、とっておきの1日を演出することができます。
豪華なディナーでおすすめなのは、「結婚してください」という文字を入れたデザートプレート。さらに、パートナーと写真を撮ってもらえば、何度見返してもほっこりしてしまうような一生の思い出になるでしょう。
「結婚してほしい」という意思を伝えるのに最も適しているといっても過言ではないと言えるのが婚姻届。指輪はなくとも、本気度や誠実さを相手に伝えるにはもってこいだと言えるでしょう。
プロポーズでは何よりも、パートナーに「あなたと結婚したい」「一生添い遂げたい」という思いを伝えることが大切です。
カップルの価値観が千差万別であるように、婚約指輪に対する考え方も各カップルによって異なります。本記事の内容を参考にしつつも、まずはパートナーの思いをも優先しましょう。
また、結婚指輪の有無にとらわれることなく、プロポーズを盛り上げる手段の一つです。
プロポーズの演出にこだわり、自分たちだけの特別な一日を作り上げましょう。